要素を目立たせるために使う8つのデザインテクニック

デザインやコンテンツ制作の打ち合わせをしていると必ず出てくる「目立たせる」という行為。

 

人によって「赤くして」とか「大きくして」と言った抽象的な言葉で表現されますが、制作者はその言葉をそのまま鵜呑みにすると痛い目をみることがあります。

 

依頼者が何か目的があってそこを赤くする必要がある、大きくする必要があるならばそれを取り入れば良いわけですが、その目的がその要素を目立たせたいという場合では話が変わってきます。

 

複雑ですが、本来の目的は「目立たせること」であり、
赤くすることや大きくすることが目的では無いため、実際に赤くしたり、要素を大きくしても目立たなければ目的が達成されず満足されることはないのです。

 

赤くして欲しい、大きくして欲しいと言うのは、依頼した人の中にある目立たせる事に直結したイメージである場合が多いので、実際に何を望んでいるのかを読み取ることが大事です。


デザインは様々な理由やルールから成り立っていて、それらを理解することで活用できるテクニックが多く存在しています。


今回は、「要素を目立たせるために使う8つのデザインテクニック」を記載しておきます。

 

①色調
目立たせたい箇所の色味を変えることで効果を出します。補色を使えばより効果は大きくなります。

②位置
一定のリズムの中で目立たせたい部分をずらすだけでも十分目立ちます。

 

③明度
全体が暗めの配色パターンに対し明るい要素を持ってくることでその部分が浮き上がったように、また、全体が明るめの配色に対して暗めの要素を持ってくることでその部分がへこんだような印象を受けて際立せることができます。

 

④向き
位置と同じ事が言えますが、角度を変えるだけでも要素とのあいだに余白がしっかりとれていれば十分に目立ちます。

⑤彩度
彩度の低い中に高彩度の要素を持ってくると同じ基調の中でも目立たせることができます。

 

⑥大きさ
小さいものより大きい物が目立つ事を利用した目立たせ方です。周りの要素より大きい物はそこに視線を集めることができます。

 

⑦質感
他の部分と質感を変えることで目立たせる手段です。
よく見かけるものとしてはボタンにグラデーションをかけ、他のものよりも立体的に見せるなどです。

 

⑧形状
形状そのものを変えることで目立たせます。


それぞれ目立たせるために行っている事は違いますが、
共通して言えるのは「一定のリズムに対して、目立たせたい部分に変化をもたらせる」という事だと思います。

 

規則正しく並んだ物というのは人間の目で見ると安心感を感じて意識しづらくなると言います。


人が何かに目を奪われる、意識を奪われる時はそこに違和感を感じる時であり、デザインを行う上で要素を目立たせるには欠かすことの出来ない重要なポイントだと思うので、目立たせたい部分には意識的にそうした違和感の種を蒔くのが有効な手段だと思います。